Q550
  kさん

私が通院している歯科医院の入り口に「ブローネマルクシステム」(ちょっと違うかも)というような シールが貼ってあるのですがこれってどういうシステムのことですか?
(99/04/02)

A
  N先生

ブローネマルク・インプラントというインプラントのことです。

(99/04/02)

Q
  kさん

すごい初歩的質問で本当にすみませんが、”インプラント”ってなんですか?
私超初心者患者なんで、専門用語はさっぱりわかりません。
でもこれから 矯正をしようと思っているので勉強したいと思っています。

(99/04/02)

A
  N先生

インプラントとはいわゆる人工歯根のことです。
歯を失った部分直下の骨にドリルで穴をあけ、その中に チタン製の人工歯根を埋め込み、歯を作ります。

以下のURLにインプラントの写真が載ってますので、よろしければご覧になって下さい。

http://www.mwnet.or.jp/~mbls300j/implant.htm

あとはYahoo、gooなど探索エンジンで「インプラント」で 探索すれば患者説明用のHPが見つかりますのでご活用下さい。
(99/04/02)

A
  S先生

あらゆるインプラント治療は失敗するのを前提に行われると私は考えます。
それは、失敗の定義にもよりますが。
例えば、3年もてば成功、5年もてば成功、20年もてば成功。
3年で取れたら失敗、5年で取れたら失敗、20年で取れたら失敗
費用を20万円かけて、その患者がどれくらいで納得するかどうかだけの話です。
病理学的に考えればすべて失敗ですが、臨床は違いますから。
(99/04/02)

A
  H先生

信じる殿>あらゆるインプラント治療は失敗するのを前提に行われると私は考えます。

その通りだと思います。
しばしば、インプラントで5年持てば成功という表現を耳にしますが それは5年後、いきなり悪くなってインプラントが抜ける訳ではなく、 入れた、その日から5年かけて、ゆっくりと悪化していくという位の 謙虚な姿勢が必要だと思っています。
___________________________
それから、ブローネマルクといえば
週刊テレビ京都(1999.4.2)にM●I京●イ●プラ●トセ●ターの
広告が出ているのですが、そこには(原文のまま)
********************
一本から全く歯のない方まで全てに治療可能で、手入れは
ブラッシング程度で大丈夫です。
********************
と広告されています。 最近のインプラントはすごいんですねえ。
全ての人に治療可能で、 しかも、ケアは歯磨き程度で大丈夫とは・・・(^_^;)

ブローネマルクって、そんなにすごいんですか?
どなたか、教えてください。
(99/04/02)

A
  N先生

>あらゆるインプラント治療は失敗するのを前提に行われると私は
>考えます。
>病理学的に考えればすべて失敗ですが、臨床は違いますから。

確かにインプラント体が存在する限り上皮の欠損が残るわけですから 治癒はないと言えるでしょう。
しかし、それはデンチャーを除く他の修復処置にも言えることですし、根管充填でも完全な治癒に至るケースは数%といわれております。

違うのは他の修復処置には100年単位の実績があり、 インプラントには数十年の実績しかないということでしょう。
インプラントでも他の修復処置でも治療技術に予後が左右されやすい、 そしてなによりメインテナンスが重要ですから何年持つか?というよりも いかに長く機能させられるのか?と表現したほうが適切だと思います。

(99/04/02)

A
  S先生

>いかに長く機能させられるのか?と表現したほうが適切だと思います。

高いお金を払って、何年使用できれば満足できるか?に尽きるとおもいます。
その点では、MBや金属床といっしょです。
根幹治療は患者自身の腹があまり痛まないので、トラブルは少ないかも
なにに満足できるか…の問題です。
私は決してインプラントを否定しているのではありません。

>しかし、それはデンチャーを除く他の修復処置にも言えること

義歯はどうして除かれるのですか?N先生。

個人的には、インプラントは単純に考えて無理があるような・・・。
複雑骨折したまま風呂に入っているようなきがしませんか?
表現がおかしかったら、誰か教えてください。
何人かインプラント希望の患者を診ましたが、お金をいくらかけてもよい、短期間でも良いという患者さんは大学病院を紹介しました。
裁判の相手に不足のないように(^^)

(99/04/02)

A
  N先生

予知性という観点から見れば修復物の寿命は口腔内の細菌叢や 免疫力、すなわちう蝕感受性や歯周組織の状態などに大きく 左右されますのでそれらを含めた上でのいかに長く機能させられるのか?ということです。従いまして補綴物の精度や耐久性だけでは量れないように思います。
また金額的に高いか安いかは個人の経済力や歯に対する考え方によって変わってくるものではないでしょうか?

>義歯はどうして除かれるのですか?N先生。

組織の治癒ということを考えれば義歯そのものは粘膜上に位置するものです。歯は喪失しますが、抜歯窩は上皮で塞がれますので基本的には治癒した状態の上での修復物です。
それに対して歯冠修復物や充填物は上皮由来組織であるエナメル質の代用ですので組織の連続性という見地から見れば治癒でない、ということになります。

ですから私にとって5年持つインプラントというのも5年もつクラウンというのもあまり変わらないといいますか、要するに予知性の問題だと言いたいのです。
もちろん鋳造補綴物のほうe茵かに長い実績がありますのでその分、予後を感知しやすいということは言えるでしょうが・・
(99/04/02)

A
  S先生

>また金額的に高いか安いかは個人の経済力や歯に対する考え方によって変わってくるものではないでしょうか?

そのとうりだと思います。
私はあまり裕福ではないので、どうしても実費対効果を考えてしまいます。
ここで、実費を考えずに、裁判とかも考えずに治療ができれば裕福になれるかもしれないのに。(^^)
どうしても実費を考えてしまいます。
生まれが貧乏だからでしょうか?N先生?
ちなみに5年もつインプラント、5年もつクラウンといえば聞こえがいいですが 5年しかもたないインプラント、5年しかもたないクラウンといえば非常に聞こえが悪いですね。(笑)

(99/04/03)

A
  N先生

私は補綴物が何年持つか、というよりもその機能がどれだけ維持していけるのかに重点を置きますし、維持していけない状態になればその時点でやりかえるなり他の修復方法を考えれば良いという考え方ですので、できるだけ患者に負担をかけない医療を求めます。

ですから修復物に関しては99%保険治療ですし、移植はしますが現時点ではインプラントは導入していません。

(99/04/04)

A
  S先生

>私は補綴物が何年持つか、というよりもその機能がどれだけ維持していけるのかに重点

おっしゃるとおり。
しかし、何年もつか…?という質問に対する答えは、その機能が何年維持できるか…という答えより、何年補てつ物が壊れないかという答えを求められる場合が多いようです。
なぜかというと、患者は歯科医の技術に対して費用を払っている感覚が少なく、つめたものに対して費用を払っている感覚が多いからだと思われます。
よって、答えは補てつ物は多分貴方が死ぬまでもつが、その歯は死ぬまでもちません…となります。

>できるだけ患者に負担をかけない医療を求めます。

私は、そんなすばらしい考えはありません。
保険診療というきっちり決まったルールに則って決められた診療をするのみ。それが保険医ですから。保険の青本に書いてあります。(笑)
よって、インプラントはしません。
移植は…たまにこっそりします。

(99/04/04)

A
  N先生

>しかし、何年もつか…?という質問に対する答えは、その機能が
>何年維持できるか…という答えより、何年補てつ物が壊れないか
>という答えを求められる場合が多いようです。
>なぜかというと、患者は歯科医の技術に対して費用を払っている
>感覚が少なく、つめたものに対して費用を払っている感覚が多い
>からだと思われます。

そうですね。ですからインプラントであろうがクラウンであろうがそのような質問に対して「〜年持ちますよ」という答えは不適切 ですし、非科学的だと思うのです。

「できるだけ患者に負担をかけない医療」というのはそんなに 立派な考えでなく、「修復物はいずれ壊れる」ことを前提にしているからです。

それから保険医療は制限のある医療ですので制限外の医療を選択する場合は当然保険外となります。当院ではMTMや歯牙移植がそれにあたります。患者の同意があれば必要な場合にそれを行います。

(99/04/04)



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